ファスティングとは、英語のfastという動詞(断食する ・絶食する・精進する)の名詞形。つまり、「断食」「絶食」を意味します。
もともとの「断食」は宗教的な儀式や精神的修行の一形式として行われてきましたが、近年では病気の治療や健康増進として、欧米でも脚光を浴び、科学的な研究も盛んに行われるようになりました。
アスリートや芸能人の間で話題となっている「ファスティング」について、リバウンドを回避する正確な基礎知識や3つのチェックポイントをご紹介します。
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ファスティングでリバウンドを回避する3つのチェックポイント
ファスティングは即効性がある分、身体にさまざまな変化を感じることもあるので、覚えておきたい注意点もいくつかあります。
今回、その中でも大事な3つをご紹介します。
水分補給を忘れない
まず最初にご紹介する、正しいファスティングをする上での注意点は、水分補給をしっかり行うことです。「水分を摂りすぎると太るのではないか」と心配してしまう女性も多いのですが、水分が不足することはとても危険です。
ファスティング中でも1日2リットル近くの水分補給は欠かさないようにし、全身の巡りをよくしていきましょう。
ただし、冷水ばかり飲み続けてしまうやり方では身体が冷え、代謝も悪くなってしまうので、常温や白湯を飲むようにするといいです。
また、一度に飲むとむくみの原因になることもあるので、一時間にコップ1杯の水を飲むように決めておくのがおすすめです。
サプリメントは控える
続いてご紹介する、正しいファスティングをする上での注意点は、サプリメントは控えることです。
健康補助食品であるサプリメントは、普段の食事では補うことが難しい栄養素を気軽に摂取することができるのですが、場合によっては胃腸に負担をかけてしまうことがあります。
反対に、準備期間や回復期間は積極的に摂るというやり方はサプリメントの効果を実感しやすくなるといわれていますよ。
ただし用量、用法を守って飲みすぎたりしないように注意します。
サプリメントではなく、医師から処方してもらった薬を飲まなければいけないのであればファスティングは行わないようにします。
無理はしない
正しいファスティングをする上で一番気を付けたいことは、無理をしないことです。
ある程度の我慢や適度な運動は大切ですが、ファスティング中にフラフラしたり気分が悪くなったりする可能性もあります。
その時は無理せず一度中断したり、ファスティング専用の飲み物を増やすなどして血糖値が上がるように工夫することが大切です。
また、生理前や生理中などは女性ホルモンのバランスの乱れによって気分の浮き沈みが激しくなるので、生理が終わって体調が優れているときに行えるよう調節することも一つのやり方です。
あくまでもデトックスを目的とし、あまり体重を意識してストレスを溜め込まないようにしながら、実践してみてください。
もうリバウンドに怯えない!正しいファスティングの5つの基礎知識
「短期間で痩せられるダイエット」として人気の高いファスティングですが、失敗してリバウンドをしてしまった女性も少なくないようです。
このようにファスティングは短期間で痩せられる分、正しく行わないと痩せた体重をキープすることが難しいダイエット法でもあります。
そこで今回はリバウンドしないために覚えておきたい、ファスティングの正しい基礎知識を押さえましょう。
ファスティングの効果と仕組み
具体的なファスティングの効果としては、食物を断つので、”内臓を休息させて活性化させる”ということです。
現代人の腸は過食や不摂生、食品添加物などを日々摂取していることが多いのですが、これによって酷使され、とても汚れていると言われています。
腸が汚れているということは、腸から全身に栄養を運んでいる血管や細胞も汚れているということになるので、全身に有害物質を溜め込んでいる状態になってしまうのです。
そこでファスティングを行えば、毒素を分解して排出することができるので、身体の中をリセットすることができます。
そして、身体は蓄積された脂肪を分解しながら足りないエネルギーを補うようになるので、ダイエット効果を期待することができるのです。
しかし正しく行うことができなければ、リバウンドや体重増加に繋がってしまうこともあるので、正しいやり方をチェックしていきます。
準備期間(3日~4日間)
一般的なファスティングでは、3日間かけて断食する場合が多いようです。
3日間の長期なファスティングはしっかりリセットすることができるので、ここでは3日間の正しいファスティングのやり方をご紹介しいきます。
まずはファスティング本番に向けて準備期間を作ります。この期間では、糖分や油分を避けながら食事の量も減らしていき、徐々に胃腸を慣らしていきます。
夜ごはんは7分目くらいに抑えたり、野菜などを沢山食べるようにしてみてください。
いきなりファスティングをしてしまうと、空腹感に耐えることができなくなってしまうので、この準備期間はとても重要です。
断食期間(3日間)
正しい準備期間を終えたら、ついに断食期間に入ります。
この断食期間では、朝起きてから夜寝る前まで水を飲んで過ごします。
しかし、水だけだと厳しく感じてしまうこともあるので、正しいファスティングをするためには、酵素ドリンクやグリーンスムージーを飲むというやり方がおすすめです。
酵素ドリンクの場合、一日の中で6回ほど飲むのですが、炭酸などで割ることができるので満腹感を感じることができます。
また、飲む酵素ドリンクやグリーンスムージーによっては、ファスティング中でも必要な栄養素を摂取することができるので、ファスティングによる栄養不足や肌荒れなどの予防にも期待することができるといわれています。
回復期間(2日~3日間)
正しい断食期間を無事に終えることができても、まだ油断できません。
リバウンドしないためには、この回復期間が何よりも肝心なんです!
なぜなら、ここで今まで抑えてた食欲をむき出しにして食べてしまうと、食べてものがすべて吸収されて蓄積されてしまうからです。
これではリバウンドどころか、スタートした体重よりも増えてしまうことがあるので要注意です!
まずは具なしのお味噌汁やスープなどを飲むようにして、身体を慣らしていきましょう。
重湯からスタートし、おかゆにしていくというやり方もおすすめです。
量が多いと意味がないので、少なめにしてゆっくり食べていくといいですよ。
3日間のファスティングでは準備期間から考えると約一週間以上、胃に負担がかからない食生活になります。
今まで暴飲暴食が多かった女性にとっては辛いかもしれませんが、この一週間でかなり身体は変わってきます。
1日だけのファスティング
「3日間ものファスティングに自信がない」という女性であれば、1日だけファスティングに挑戦することがおすすめです。
こちらは週末を活かして行うことができます。
正しい1日だけファスティングのやり方
<準備期間>
1日の場合は、ファスティングをする前夜に準備期間を設けます。
胃腸に負担がかかる糖分や油分は避け、夕食はいつもの7分目くらいの量にします。
<断食期間>
起きてから寝る前まで、水や酵素ドリンク、グリーンスムージーで過ごします。
小腹減ったら酵素ドリンクや炭酸水で乗り切るといいです。
<回復期間>
翌日の朝やお昼は具なしのお味噌汁やおかゆで、胃腸に負担のかからない食事にします。
夕食は普通食に戻してもいいのですが、油分や肉、魚は避け、ドカ食いはしないように気をつけていきます。
ファスティング後に気を付けたい「食事のキホン」
ここでは、ファスティング後のリバウンドを防ぐ”健康的な食事”についてご紹介します。
せっかくキレイにした体ですから、出来るだけ保ち続けたいので、断食前の「準備食」段階に食べるものを変えただけで、体重が落ちる方もいます。
「まごわやさしい+生+発行」の食事
リバウンドしない食事の基本。まず意識したいのは「まごわやさしい」です。
「まごわやさしい」とは、健康な食生活に役立つ、和の食材の頭文字を覚えやすく語呂合わせにしたもののことです。
「ま」は「豆類」
「ご」は「ゴマなど種子類」
「わ」は「ワカメなど海藻類」
「や」は「野菜」
「さ」は「魚」
「し」は「シイタケなどきのこ類」
「い」は「イモ類」
の事を指します。そしてここに「生」と「発酵」の食品も仲間入りさせています。
生の食事
「ローフード」という言葉はご存じですか?
「ロー」=生、「フード」=食事。
つまり、加工されていない「生」の食材を用いた食品、あるいは食材を極力「生」で摂取する食生活のことです。
食物酵素が摂れ、内臓に負担をかけづらいので、野菜や果物を「生のままいただく」ことも意識していきます。
発酵の食事
発酵食品は善玉菌(腸内細菌)のエサになりますので、腸内環境を整え、体の免疫力アップに繋がります。
納豆、味噌、キムチ、糠漬け、鰹節など身近なものから、食卓に取り入れてみてください。
豆腐の上に納豆とキムチを乗せて食べるなど、お手軽なレシピでためせるので気楽にできます。
ビタミンやミネラル、タンパク質がバランスよく含まれている「まごわやさしい+生+発酵」の食事。
まんべんなく取り入れることで、自然に栄養バランスのとれた食事ができあがります。
1日3食、「まごわやさしい+生+発酵」すべてにマルがつくような食事を心掛けるのが良いです。
自炊するときも外食するときも、メニューに困ったときは「まごわやさしい」を意識してみてください。
まとめ
ファスティングの良さは、伝わりましたか?
痩せる、むくみが取れる、肌が綺麗になる、腸内環境が良くなる・・・などなど、ファスティングには心と体に素晴らしい変化をもたらします。
ただし、正しいやり方で実行しないとリバウンドをしてしまう恐れがありますので、今回ご紹介した内容を意識し、楽しく健康的なファスティングライフを送ってみてはいかがでしょうか。